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通院治療例2023.2

2023年02月28日

▼やり投げ 全日本ランキング上位(パリ五輪を目指す)増田悠悟さん
股関節可動域の獲得・腰痛の改善・パフォーマンスの向上のため来院


▲当院(大野治療所2Fトレーニング室)にて(黒いTシャツ=増田悠悟さん)

▲(整復前)2022.8.4 ⇒ (整復4か月後)2022.12.10
①増田悠悟さん・整復前・2022.8.4
②増田悠悟さん・整復後・2022.12.10

治療後の感想文
「 股関節治療を受けて 」   2023.2.27               

山内整骨院の股関節治療の事を知ったのは昨年の春頃でした。

新聞の記事内で、日本ハムの新庄監督のお墨付きを得ている整骨院が福井にあるという事で、インターネット等で詳しく調べてみたところ、股関節可動域の獲得に特化した治療というとても興味をそそられる内容でした。

やり投のアスリートとして、そしてスポーツトレーナーとして生計を立てている事もあり、運動における股関節の重要性は十分理解しているつもりでしたが、自分自身の股関節可動域は平凡なものであり、柔軟性を手に入れる事で競技力が向上する可能性は非常に高いだろうと感じていました。

しかし、当時はシーズン前半戦の真っ只中で国内、海外で毎週のように試合が続いており、特別な治療に着手する余裕はありませんでした。

そんな中、連戦の疲労も祟り夏頃から腰に違和感を覚え始め、記録も技術も行き詰まっていました。

やり投という競技は、約30mの助走距離が設けられており、一般的には飛距離に影響するエネルギーのうち、3割が投擲局面で腕などの上半身から発生するもの、残りの7割は助走から生まれるエネルギーと言われているほど下半身の優先度は高く、速い助走を生み出す力と、そのスピードを殺さず投擲局面で上半身にエネルギーを伝える安定性が必要になります。

僕はその足運びにおいて大きな課題を抱えており、今後世界と戦っていく上で、改善は必須でした。

また、足運びの拙さや安定感のなさが、腰の痛みを引き起こす原因となっていて、このまま連戦を継続するのはリスクが高すぎると判断し、技術の修正と怪我の治療に取り組む事を決めました。

その際、真っ先に修正するべきポイントは助走の最終局面でのストライドの小ささでした。
他のトップ選手と比べると、当時は最後の一歩のストライドが極端に小さく、最も力の発揮できるパワーポジションまで軸足を持ってこれていなかったため、安定感がなく、下半身のパワーも上半身に伝えきれていない投擲になっていました。

そして、春に見た記事を思い出し、山内整骨院へ足を運びました。

山内先生にとっても、現役のやり投選手と関わる機会はほぼなかっただろうと思いましたが、初回の治療前に、やり投の動作やスピード感、僕自身の課題となる動作を、実際に共に競技場に赴いて確認するほどの徹底ぶりで、施術を受ける身として、大変頼もしい限りでした。

いざ治療を受けると、股関節治療期間は日常生活の中でも禁忌事項が多く、可動域の最短での獲得のために、最大限の効率化がなされていました。

治療を始めて2ヶ月が過ぎる頃には、平凡だった可動域もかなり改善した事により、骨盤周りの筋群が弛緩し、腰の疲労も解消しました。

治療に伴って試合シーズンが終了し、冬季の鍛錬期に入り、シーズン中には出来なかった細かな技術練習に時間を割けるようになると、動作の中でも少しずつ治療の効果を実感していきました。
助走練習や、ラントレーニングでは、先生から指定された股関節のストレッチをセット間に設ける事で、1セットごとに可動域は確実に増し、それに伴ってストライドも自然と大きくなっていきました。

筋力トレーニングに関しても、股関節治療の恩恵を感じました。
筋肉というのはゴムのような性質で、長く引き伸ばされれば収縮の際により大きな力を生み出せるのですが、股関節の可動域が向上した事で、下半身の筋群の伸長幅が増え、より大きいパワーを発揮できるようになりました。
今冬季練習期間では、一昨年に約15KGの減量を行って以降更新されていなかった、スナッチやクリーン等のウエイトリフティング種目、スクワットで、減量前の数値を上回る自己ベストを記録しました。

昨年のシーズン中盤には、近年でも最悪のコンディションでしたが、股関節治療開始から半年後には、過去最高のフィジカルの仕上がりとなっており、技術面でも、今シーズンの課題としていたストライドとパワーポジションへのスムーズな移行が納得のできる水準で実現できています。
シーズンを中断するというのは難しい決断でしたが、結果を鑑みれば、股関節治療に投じた時間には大きな価値があったと思います。

2023年の初戦まで、約1ヶ月となりましたが、今年の世界陸上とアジア選手権、そして来年のパリオリンピックへ繋がるシーズンへのとても充実した準備期間を過ごせているため、来季の開幕が楽しみで仕方ありません。           

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